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2014年8月に作業したのでブログ用の画像ではないです。

​お客様から、とにかく錆がひどいので綺麗に直してくれとのご用命。

パネル交換のレベルですが、お客様はとにかく修理で何とかしてほしいとのご要望。

新品交換のほうが、費用的にも仕上がり具合もいいですよと説明しましたが、

値段が高くなってもいいから、この状態から修理してほしいとの強い要望でした。

田舎の修理屋が果たして修理できるのか?

弊社は新潟のごくごく普通の修理屋で、板金 塗装は自己流です。お客様は修理依頼先を、大きな間違いをおかしてしまいました。

とりあえず塗装を剥いてみたらラッカーパテが出てきました。

​嫌な予感がします。

こんなのが出てきました。

​受けなきゃよかった。

案の定、板金適当 パテ成型。

​板金から始めます。

いきなりの画像ですが、錆のひどいクォーターパネル下部を切断しました。こんなのやったことがありません。元に戻せる自信もありません。でも切っちゃたので、もう断れません。

気を取り直して錆びの状態がどのくらいなのか様子を見てみます。

​上部はアウトサイドモール貼り付け位置、下部はスポット部です。

インナーも穴があいています。

​「やっぱり受けなきゃよかった」の後悔しかありません。

切り取ったパネルの裏側。

​だいたい想像はついていました。

​グロメット周辺も錆びています。

スポットの焼け跡は他所で板金した時の焼け跡です。

​弊社はコンデンサースタッドを使っています。

錆があっては何もできません。

​とりあえずブラストをかけます。

ブラストをかけたら重要な部分がなくなりました。かなり焦りました。

気を取り直してとりあえず前進します。

これでは大事な寸法が狂います。

今のうちに仮付けしておきます。

溶接は銅のブレージングです。

錆びて大穴が開いたところは、ファイバーで薄い板状のパーツを作って裏からパネルボンドでふさぎます。小さな穴もこの時点でパネルボンドでふさぎます。

パネルボンドがバイスプライヤーの挟んでいる先端で固まってもいいように、ステッカーの台紙のスベスベした面が当たるようにマスキングテープで装着します。

​溶接したところは処理をしても錆びる可能性があるので、極力溶接をしません。

​ふさいだ後の画像を探したのですが、ありませんでした。

外板のめどがついたので次はインナーです。

​まずはガゼットを外します。

この部分も錆が強烈です。

​スポットブラスターを使うと掃除が面倒なのでいったんボディーから切断してキャビネットの中でブラストをかけます。

そろそろ錆び穴の処理が嫌になってきたので、

​お客様に了解を得て新品パーツを使います。

​切り取り幅が簡単にわかるようにボディー、Rフロア-サイドパネル両方に50mmマスキングテープを張って切断します。

例のごとくブレージングで点付けをして、ルートはパネルボンドです。

​小さすぎず、大きすぎずのサイズで切り取ります。

さて、どうしましょう。

​形が複雑すぎるので作るのは面倒です。

中央の穴が開いて、無い部分をハンマリングで製作してルートはブレージングで埋めました。

銅の溶接棒がないので急遽作りました。

ブレージングした銅の肉盛り跡が気に入らなかったので、TIGで平滑にしてブラストです。

すべての鉄板の表面を「ピカタンZ」で処理します。

そろそろ組みつけの準備に入ります。

​白いところはエポキシのプラサフです。

​強力に防錆します。

こんな感じで組み付けていきます。

裏側はこんな感じ。

さて、いよいよ外板パネルの復元に入ります。

​まず、幅40mm程度のアルミ板をクォーター切断部へパネルボンドで接着して、固まるのを待ちます。

アウトサイドモールの取付クリップの逃げを作ります。

可能な限りクランプします。

​事前にアルミ板を接着した部分は面が狂わないようにビスで挟み込みます。

裏側はこんな感じ。

上から車両側クォーターパネル

40mm幅アルミ板

840Rを塗装した切り取ったクオーター下部になります。

​途中はみ出した黒い奴はパネルボンドです。

固まるのを待ってからビスを抜きます。

抜いたビス穴を埋めてパネルボンドを研ぎ落します。

​鉄板が出たところは「ピカタンZ」で処理します。

お客様の了解を得て新品パーツ2個目の

​ガゼットを接着します。

やっとパテが入りました。

防錆処理を実施します。

パネルボンドで接着したところをぶつけたら、だれが修理するのでしょう?

​僕は嫌です。

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